アトミックサイト常設展示 イルコモンズ「ATOMIC GARDEN」


▼イルコモンズ+東京電力 「アトミックガーデン」(2011年)

 「3.11以後の「レヴェル8」の(近未来)世界の「異常な日常の風景」を想定してつくられた「アトミックサイト」の常設展示。放射能汚染された砂や土の線量をガイガーカウンガーを使って実際に測定することができる体験型インスタレーション。原発シュールリアリズムの習作、あるいは、アラートアート(=警告芸術)の実践」

[素材] 放射能汚染された土砂(別紙参照)、ロシア製ガイガーカウンターSOEKS01、ポリカーボネートボード、献花、東京電力ロゴ、蛍光管、木枠、ブランコ、三輪車、玩具、録音されたこどもたちの声。
[協力] 測定器47台プロジェクト、市民放射能測定所、はちのこ保育園

[参考]
「現代美術が持ってきた否定の真理は、これまで常に、それをとりまく社会への正当な否定であってきた。一九三七年にパリで、ナチの大使オットー・アベックが、絵画「ゲルニカ」の前で、ピカソに「これを作ったのはあなたですか」と尋ねたとき、ピカソはまったく正当にこう答えた。「いえ、それは、あなたです」と。」(ギー・ドゥボール)
「惨劇は突然起きる訳ではなく、実はゆっくりと徐々に用意され進行している。アホで退屈な日常のさなかに。そしてそれは風船がぱちんとはじけるように起こる。」(岡崎京子)

「アトミックガーデン放射能汚染国土サンプル・リスト」
① 福島県郡山市 開成山公園 (2011年30日採取)
② 福島県田村市(2011年30日採取)
③ 茨城県取手市 東京藝術大学 取手キャンパス
④ 茨城県守谷市 国道沿い
⑤ 福島県福島市 飯野町 あおぞら保育園 すべり台 (2011年5月19日採取)
⑥ 茨城県守谷市 国道
⑦ 茨城県守谷市 つつじ公園
⑧ 福島県福島市 保育所 園庭(中央部) (2011年5月12日採取)
⑨ 茨城県守谷市 セブンイレブン前
⑩ 茨城県守谷市 つつじ公園
⑪ 茨城県守谷市 道路沿い
⑫ 茨城県守谷市 守谷本町公園

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▼守田敏也「アトミックサイト展へのお誘い」
 「東京で行われている素晴らしい展示へのお誘いです。すでに一度ご案内した「イルコモンズ監修「アトミックサイト」展」です。7月18日から8月7日の日程で行われていましたが、11日から20日まで会期延長になりました。案内が遅れてしまったので、実質、水曜日から土曜日までしかチャンスがありませんが、お近くの方、ぜひお越しください。絶対に損しません!!!
 実は僕も8月初旬に、仕事のついでに寄らせていただきましたが、全体としての展示の持っている迫力に圧倒されました。シュールな展示がたくさんされているのですが、しかし今は、このシュールなものがリアリティなのです。にもかかわらず、政府や大手マスコミは、このリアリティに目を背け、311以前の日常がそのまま継続しているかのようなふるまいをしている。
 「フクシマ以後、安全を語ることは野蛮である」。「NO PLACE TO HIDE=もはやかくれる場所はない」。幻想でも空想でもなく、いま・そこにリアルなものとしてある、みえない・きこえない「フォールアウト」を生きのびるための、知と実測と抵抗のシェルターへどうぞお越しください。
 下に貼り付けた展示の案内の文章です。そうです。フォールアウト(空から落ちてきた核分裂性放射物質)は、「いま・そこ」にあるのです。アトミックサイト展は、これを「見える化」しています。中でも必見なのは、放射能を見せていること!というのは、展示の一つに、福島やその近郊から集めた土を袋に詰めて並べているものがあるのです。
 その上にガイガーカウンターをかざす。するとそれぞれの袋の上で、カウンターの数値が上昇していく。特に激しくあがるのは真中にある袋の上で、そこでは毎時8マイクロシーベルトとかいうもの凄く高い値が出る。0.8ではありません。8です。それがどこの土なのかというと、福島市のある幼稚園でとってきた土なのです・・・。
 この場に立ち会うと、放射能がはっきりと見える。放射線が見えるのです。うまく見えさせている。多くの人が、リアルに、ああ、ここに放射線が飛んでいると感じることができます。もちろん源の物質は、きちんと袋に包んであり、その上にアクリル?の板が敷いてあって、その上に乗らなければ危険はありませんが、ともあれこれは必見です。
 こうした体験は、原発近郊の地域にガイガーカウンターを持っていけばできることで、原発の近郊に住んでご自分で測っている人や、除染活動の体験がある人からみれば、リアルとは言えないでしょう。そうなんです。だって展示ですから。本来リアルなものではない。しかしリアルを「いま・そこ」に再構築し、日常性の虚像を脱構築しているのがこの展示だと僕は思います。」(「明日に向けて」2011年8月15日より抜粋)

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※ポリカーボネート (Polycarbonate) は、熱可塑性プラスチックの一種。透明性・耐衝撃性・耐熱性・難燃性などにおいて、高い物性を示す。エンジニアリングプラスチックスの中でも平均して高い物性を示す樹脂であり、かつ透明性をもつために光学用途に使用することもでき、その物性に比べて安価であり、航空機・自動車など輸送機器、電気電子・光学・医療機器、防弾ガラスの材料などに広く用いられている。

※「放射線で光る樹脂、ペットボトルの素材で開発 京大など」
ペットボトルの素材を使って、放射線が当たると青く光る新しいプラスチック樹脂を開発することに、京都大や放射線医学総合研究所などのグループが成功した。放射線検出器のセンサーに使われている従来の樹脂に比べ、費用は10分の1ほど。安価な検出器の開発が期待できるという。29日、欧州物理学会の速報誌電子版に掲載された。京大原子炉実験所の中村秀仁助教らのグループは昨年、ペットボトル樹脂に放射線を当てると光が出ることを突き止めた。しかし、発する光の量が少ないという弱点があった。グループは帝人化成とともに、樹脂に含まれる炭素と水素、酸素の割合を変えながら性質を分析し、これまで放射線検出器に使われているものと同等以上の能力を持つ樹脂を合成した。(「朝日新聞」 2011年6月30日)

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